70歳でも働くのが当たり前となりつつ今日、50代で転職をする方も少なくありません。
これまでの経験を活かして管理職として転職を検討している場合、年齢的に転職に失敗できないこともあり、現在の勤務先と比較しつつ、つい慎重となってしまう方もいらっしゃるでしょう。
しかし、以下にご紹介する転職に失敗しないためのコツを知っておけば、これからのキャリアをより有意義なものとしていくことにつながっていくと思いますので、是非とも参考にしてみてください。
50代の管理職は転職市場で求められている
エグゼクティブ求人、ハイクラス求人という言葉もよく見聞きするよう、転職市場ではしっかりとしたマネジメント能力を持つ管理職を求めています。
かつては50代といえばすぐに定年を迎えるだろうと採用を敬遠されていましたが、60代のうちも現役でいるのが一般的となった現在、慢性的な人手不足も相まって、管理職のポストに50代の人材を採用するケースは多くなっています。
企業側の理想の人材像に当てはまるのは40代が主であり、ペルソナも40代に設定されていることが多い状況下、50代の人材が選考を勝ち抜いて転職に成功しているのです。
その勝因は高い専門性に他なりません。
他の人材が持ち合わせていないスキルを持っているから、年齢の壁を乗り越えているのです。
50代で管理職への転職に成功するには、自身のスキルだけでなく、どのような役割を期待されているのか把握するのも大きなポイントとなります。
50代の管理職の転職に求められるものは？
50代の管理職は20代や30代の人材のように育成する時間などないため、必然的に即戦力として稼働できるかどうかが問われます。
上でも触れていますが、即戦力として稼働できるかどうかは、自分のスキルと会社側の求める人材像を擦り合わせつつ、期待されている役割を担えるかどうか考える必要があります。
このマッチングを図る際には、多角的に考察するようにしましょう。
単純に業務内容だけに捉われるのではなく、応募先の社風にフィットできるかどうかイメージするだけでも、転職後のミスマッチを回避しやすくなります。
また、企業側は50代の管理職に対して、これまで積んできた経験も求めています。
管理職として様々なプロジェクトの進捗管理を担当してきた経験があれば、その経験をもとに自社のプロジェクト進捗管理にスムーズにフィットできるだろうと期待できるためです。
管理職の経験がなくても転職は可能か？
役員や部長などの肩書を持って管理職として働いた経験がなければ、管理職として転職することができないのかといえば、決してそうではありません。
過去に携わったプロジェクトでリーダー的な役割を果たしているだけでも、それは管理職としての経験であり、アピール材料として使えます。
一般的に管理職とは課長以上を指すとされていますが、それがすべての会社に通じる明確な定義というわけでもありません。
より広義的にいえば、決裁権を持って業務を担当するのが管理職であり、その裁量の大きさはそれぞれの企業によるのですから、部長級以上の肩書を持っていたことが管理職の条件であるともならないのです。
例えば、営業系の管理職を目指す場合、係長として数名の部下を率いつつ、チームとして営業成績の向上に励んでいた経歴を持っていれば、十分に管理職としてのアピールができます。
50代で管理職の転職を成功させるためのポイント
50代で管理職への転職を成功させるためには、大きく2つのコツがあります。
まず一つ目は、中長期目線で活動することです。
年齢的に企業が抱く理想の人材像に当てはまらないことが多いため、書類選考を通過できない可能性がどうしても高まります。
会社都合による離職や早期退職制度の利用などでない限りは、就業したまま転職活動を行うほうがいいでしょう。
退職してから転職活動に取り組み、選考に漏れ続ければ、どうしても焦りが生まれ、それが転職後のミスマッチへとつながってしまう可能性があるためです。
二つ目は、未経験の業界や職種を避けることです。
上でも紹介しましたが、企業側が50代の人材に求めているのは即戦力であることと、これまで積んできたキャリアから得た豊富な経験です。
客観的に双方を持っていると判断するには、基本的に同業界や同職種である必要があります。
50代からの転職は転職エージェントに相談を
50代からの転職では、スキルを棚卸しながら転職候補先との相性を図らなくてはならないため、客観的な視点も必要となります。
担当する業務以外に、役職や支払われる賃金なども考えなくてはなりませんが、おおよその場合、それらはいくらか妥協しなければならなくなるでしょう。
転職エージェントに相談してみることで、これらは驚くほどスムーズに進んでいきます。
転職エージェントは数多くの人々の転職をサポートしているため、転職について豊富な知識を持っており、客観的に自分を評価してもらえるだけでなく、実例を交えながらのアドバイスも期待できます。
この結果、以降の転職活動がより精度の高いものとなっていきます。
加えて、転職エージェントが50代の管理職を探している企業を顧客に持っている場合もあるので、条件が合うようであれば紹介を受けられるかもしれません。