転職が当たり前のものになっている今日、未経験の職種に転職するケースも珍しくありません。
例えば、営業職としてキャリアを重ねてきた方が、バックオフィス業務に転職する場合もあります。
なぜなら、専門的な知識が不可欠と思われがちな経理や人事といった職種であっても、営業職として培ってきた経験も活かせるからです。
以下では、営業職の皆さんが転職を考えるときに知っておくと便利なポイントをいくつかご紹介していきます。
営業を辞めたい主な理由
営業を辞めたくなる代表的な理由は3つあります。
まず一つ目はノルマがきついことです。
営業職である以上、稼がなければならないのはわかっていても、相手があってこその取引なので必ずしも自分の思うようにいくはずもありません。
しかし、成果を数字で管理され、ノルマをこなしていないことを指摘されれば、どうしても辞めたいという思いが湧いてくるものです。
次に、自分が売っている商品に自信が持てないことが挙げられます。
他人に勧める以上、自分がセールスする商品に自信を持っていなければ、どことなく後ろめたい気持ちになってしまい、上手くセールストークを展開できなくなるからです。
最後に、コミュニケーションを苦手としている場合が挙げられます。
無理にコミュニケーションを交わすのは大きなストレスとなるので、営業を辞めたくなるのは、きっと皆さんもイメージしやすいのではないでしょうか。
「営業を辞めたい」と思ったら…
営業を辞めたいと思ったとき、まずは短絡的にならないことが大切です。
ノルマに追われたり、顧客とのやり取りに疲れたりすれば、どうしても感情的になってしまいがちですが、これからの自分のキャリアについて熟考しなければなりません。
辞めた後のことを考えてから辞めるかどうかを決めなければ、転職活動を開始するタイミングやその活動内容もフラフラしてしまい、結果的に自分が思い描いていなかったキャリアを歩んでいかなければならなくなるリスクもあるためです。
そこで、まず行うべきは、辞めたい要因を分析して、客観的に自分を見つめ直し、本当に辞めるべきかどうかを再考してみることです。
このときの判断は多角的に行っていくといいでしょう。
例えば、営業を離れることで本当に直面している問題を改善できるのかどうか考えてみれば、自分がどうすべきかが見えやすくなります。
営業から他の職種に転職はできるのか?
ずっと営業職としてキャリアを積み重ねてきた場合、これまで取り扱ってきた商品やサービスに関連する情報を多く持っていても、専門的な知識やスキルを持っていないことに弱みを感じて、同じ営業職への転職しかできないのではと思っている方もいるかもしれませんが、決してそのようなことはありません。
例えば、経理や人事、法務といったバックオフィスと呼ばれる職種に営業での経験を買われて転職できる可能性が十分にあるからです。
人手不足も相まって、未経験職への転職には追い風が吹いているともいえます。
転職を成功させるポイント
未経験職への転職を希望するのであれば、やはりその職種についてのスキルや知識を身につけるための努力は必要です。
営業の現場で経験できるよう、ターゲットが断る理由をいかに消すかがポイントとなります。
未経験であることを理由に転職希望先の採用担当者が断ろうとするケースを避けるためには、経験者同様の知識を習得していることが武器になります。
例えば、経理への転職を希望するのであれば、経理に関する知識を身につけておくといいでしょう。
なかでも簿記などの資格の取得は、専門的な知識を持っていることの客観的な証明となりますので、未経験という弱みをいくらかカバーできるようになります。
営業からバックオフィスへの転職事例
営業経験で培ったスキルを活かし、未経験で経理や人事への転職を成功させた人々は大勢います。
なぜなら、それらバックオフィス業務ではコミュニケーション能力がとても大切だからです。
営業活動を通じて養ってきたコミュニケーション能力は汎用性あるスキルなので、経理でも人事でもこれまでと同じようにそれを活かすことができます。
経理の場合には、いつも同じ空間で仕事を共にするため、円滑なコミュニケーションが欠かせません。
決算期などはチームとして仕事を行うこともあるため、コミュニケーション能力は経理チームの生産性に大きく関係してきます。
人事の場合でも同様です。
採用活動に従事するのであれば、求職者に自社を売り込まなくてはなりませんし、労務管理を行うのであれば、自社の従業員と常にやり取りが生じますので、コミュニケーション能力は欠かせません。
まとめ
最初に選んだキャリアの範囲内でしか、転職先を選べないわけではありません。
営業職で活躍してきた方でも、バックオフィスへの転職は十分に可能です。
しかし、業務に従事するにあたって必要不可欠なコミュニケーション能力をアピールするだけではなく、関連資格の取得に向けた勉強をするなどの努力も必要となるでしょう。
もしも、転職に向けて何をすべきかが見えづらいようであれば、転職エージェントに相談してみるのもおススメです。
キャリアの棚卸なども手伝ってもらえますので、より方向性の確かな転職活動を実現できます。