法律事務所は弁護士や司法書士を中心に構成されており、クライアントからの依頼に応えられるよう専門的な知識を活かしながらサポートを行います。
法律事務所を志望する際には、専門性の高い業務に従事するため、具体性ある志望動機を提示する必要があります。
この記事では法律事務所向けの志望動機を書く際に押さえておくべきポイントや簡単な事例をご紹介していきますので、法律事務所への転職を検討されているなら、参考にしてみてください。
法律事務所の志望動機のポイント
一言で法律事務所と言っても、専門としているジャンルが異なるケースも少なくないので、事前にどのような事務所であるのか情報収集しておく必要があります。
法律事務所も一般企業と同様に、“なぜウチで働きたいのか”という点を探りますので、志望先の事務所に合わせた志望動機を書かなくてはなりません。
より具体的な情報を収集するには、その事務所の代表弁護士の名前を検索するなどして、関連性のある記事を探すのもおススメの方法です。
十分に情報収集を済ませてから、なぜその法律事務所でなければダメなのか、という点に留意しながら志望動機を書き進めていきます。
経験者であれば、これまでの実績とキャリアプランを語れるように、未経験者の場合は、貢献できることや今後のビジョンを具体的にまとめておくと、よりスムーズに書き進めやすくなります。
法律事務所の志望動機例
弁護士やパラリーガル、事務員として法律事務所で勤務した経験がある場合には、これまでの経験を志望先の事務所の特徴に落とし込みながら志望動機を書き進めていきます。
“私が貴所を志望しますのは、クライアントファーストを理念とし、実際に多くの信頼を勝ち得ているからです。これまで学んできた法律の知識、積み重ねてきた実務経験を活かし、クライアントの依頼に応えながら貴所に貢献したいと考えています”
といったように、志望先の法律事務所の理念と自分のビジョンを一致させながら志望動機を作成してみるといいでしょう。
弁護士になりたて、法科大学院卒、企業法務経験者、無資格者など未経験である場合にもいくつかに分かれますが、志望動機の作成において共通するのは、曖昧さをできるだけ排除することです。
“人の役に立ちたい”と記しても、どのような人の役に立ちたいのか、まで言及する必要があります。
志望動機の失敗例
“多くのクライアントから信頼を寄せられる貴所では多くの実務経験を得ることができるため、いつか独立したときに優位性を得られると考えています。入所させていただいた暁には、これまでの経験を活かして貴所に貢献しながら、自分をブラッシュアップしていきたいと思います。”
といった志望動機としてしまえば、採用されない確率は高くなってしまいます。
その理由は自分本位であり、採用してもすぐに離職されてしまうように思えるからです。
未経験の場合には、使い回しだと思われないような志望動機にする必要があります。
“法律という専門性を持って社会に貢献していきたいと考えています。貴所での就業を通じて、人の役に立てるような自分になりたいと思います。”
といった志望動機とすれば、採用担当者は自分の事務所でなくても良いのではと考えてしまうでしょう。
失敗例から紐解く成功要因
専門性の高い業務を担う法律事務所でのキャリアを重ねていけば、専門性の高いスキルを身につけていくことに直結しますので、自分の人材価値を向上させやすくなります。
しかし、この点を前面に押し出してしまえば、自分本位の志望動機にしかならず、採用担当者の視点からすれば、採用することによる自所への中長期的なメリットを感じられない志望動機となってしまいます。
志望動機はあくまで採用してもらうための内容とすべきであり、自分を雇うことでどのようなメリットを志望する法律事務所が得られるのかをメインに据えて書く必要があります。
また、法律事務所によってそれぞれ特色があるため、志望動機を使い回すべきではありません。
使い回しは採用担当者の目に明らかであると同時に、心を打つ内容でないため、自ずと採用が遠のいていってしまいます。
まとめ
法律事務所へ提出する志望動機であっても、書くために意識すべきポイントは一般企業に提出するものを書くときとさほど変わりません。
“なぜ、その法律事務所に就業したいのか”、“自分を採用すると、その法律事務所はどのようなメリットを得られるのか”に着目し、自己PRをはじめとする他の記載事項と一貫性を持たせるように書き進めます。
法律事務所で培っていくキャリアの専門性の高さから、どうしても自己実現ばかりに目を向けがちとなってしまうかもしれませんが、自分本位の志望動機は採用担当者の心を打つ内容とはなりづらいため、書かないように注意が必要です。
志望動機をブラッシュアップしたいときには、士業への転職に強い転職エージェントに相談してみるのもおススメです。
きっとタメになるアドバイスを受けられるので、採用への近道となるはずです。