大手企業の経営企画に転職したい!キャリアパスや向いている方の傾向は?

経営陣に近いポジションで業務に従事する経営企画は会社の未来を担う職種として華やかなイメージを持たれがちですが、深い専門知識や迅速に対応できるスピード感が求められるなど、タフさも要求されます。
特に大手企業の経営企画への転職は難易度が高く、実務経験者・未経験者ともに、転職検討の際は慎重に活動を進めていくことが重要となります。
この記事では経営企画職に向いている人の特徴や当社がこれまで取り扱ってきた転職・求人事例などをご紹介していきますので、是非参考にしてみてください。

経営企画の転職市場は?

経営企画の求人数は案件数を見る限り、管理部門の中でも唯一、新型コロナウイルスの影響を受けず順調に増えていました。
しかし、その絶対数は少なく、経理求人に比べると15%ほどです。
75%以上が東京をはじめとする首都圏の求人となっているほか、45歳以下の求人が約4分の3を占めているなど、地域的・年齢的な偏りが見られるのも特徴です。

深い専門知識が要求されるはずなのに45歳以下の求人が大半である理由としては、組織の若返りを図る目的とともに、M&A・新規事業・組織再編など大型の経営企画を実行するまでに、社内の体制構築に時間がかかることが挙げられます。
中長期にわたる大型の経営計画を達成するには他部署と連携する必要があり、そのための信頼関係構築と社内体制強化を図る際、相応の時間がかかるので、求人設定が若くなっている傾向が見受けられます。

経営企画は刺激的でやりがいのある職種ですが、競争率が高いこと、一度転職するともとのポジションに戻りづらくなってしまうことから、経営管理への転職を希望する際は熟慮する必要があります。
求人詳細や企業風土など応募前に知っておきたい情報は外からでは見えづらいので、それらを得るには転職エージェントの活用がおススメです。

大手企業の経営企画の特徴

大手企業の経営企画に転職する場合、M&Aの経験や中長期計画の策定経験が求められるケースも多く、企業規模が大きくなるほど求められる知識量や経験値のハードルも高くなっていく傾向が見られます。

大手企業とベンチャー企業の経営企画を比較すると、大きく2点の違いがあります。
一つ目は、携わることのできる業務の幅が大手企業は狭く、ベンチャー企業のほうが裁量権も広い点です。
二つ目は、ベンチャー企業のほうが短いスパンでの企業成長を求められるので経営企画の仕事も忙しくなりがちであり、大手企業のほうが時間的な余裕を持って業務に従事しやすい点です。

大手企業の経営企画ポジションを狙う際のポイント(実務経験者・未経験者共通)

大手企業の経営企画は取り扱っている商品が数多く、グローバルな展開をしているケースも多いので、中小企業の経営企画に比べて業務が複雑化している特徴があります。
このような背景より、実務経験者・未経験者ともに備わっていると好ましいスキルが2つあります。

語学力

大手企業はグローバルに事業を展開している場合が多く、国内外問わず事業戦略を立案しなくてはならないので、自ずと語学力が求められる傾向が見られます。

業界・業種の実務経験

事業戦略の作成には数字の正確さが重要なので、その企業が取り扱っている商材に関連する深く広範な知識が必要となります。
これらの知識を有しているかどうかは、これまでの実務経験がその企業の扱っている商材と親和性の有無を判断材料としやすいため、業界・業種の実務経験があると大手の経営企画への転職に有利に働くと期待できます。

経営企画職はどんな人が向いている?

豊富な知識をもとに広範な業務に従事する経営企画への向き・不向きはイメージしづらいかもしれません。
そこで、経営企画に向いている人の特徴を3つご紹介します。

日々違う業務をする方が好きな方

経営企画とは、いわば攻めるための管理部門であり、より一層の企業成長のために自社の抱える課題を炙り出しながら、その改善のための戦略を構築していくため、とても大きな刺激を受けられる職種です。
自社を取り巻く環境は日々変化していくので、ルーティーン業務ではなく、日々違う状況・問題への挑戦が好きという方は経営企画に向いているといえます。

新しい手法を考え、業務改善できる方

M&A・未来会計・事業部管理など、会社の将来を担う経営企画職は日々新しい手法を検討し、業務改善していく行動力が求められるため、これらのスキルを持っている方は経営企画にフィットしやすいといえます。

社内調整力、交渉力がある方

経営企画の業務をスムーズに進めていくためには他の事業部、外部の専門家などと連携する必要があります。
円滑な連携にはコミュニケーション能力が必要であり、それを活かしながら社内調整や交渉を重ねていくため、これらのスキルを持った人材は経営企画に向いていると考えられます。

経営企画はつらい?

経営企画は刺激的でやりがいのある職種である一方、求められる成果も大きいため、つらさを覚えることも少なくありません。
会社の将来を左右する戦略構築に携わる以上、情報収集力や分析力、プレゼンテーション力、コミュニケーション能力など多岐のスキルが求められますし、財務諸表や管理会計、統計学に関する知識を身に付けるための努力も必要であり、新しい情報に触れるためのセミナーへの参加をはじめとする行動力も要されます。
業務の性質上、経営陣と事業部の間で板挟みになることも多く、閑散期と繁忙期の差が大きいので、モチベーションを維持するためのメンタルの強さも必要といえます。
これらのように求められる要素、果たすべき役割の多さが、つらさの原因となりがちです。

経営企画の経験者が転職の際に気を付けることとは?

経営企画は組織整備を目的とする会社の数字に関わる業務、事業に関する企画の立案・推進の2つに大きく分かれます。
前者が内部的な守りの業務であるのに対し、後者は外部へと働きかける攻めの業務なので、相反する業務内容であるといえます。
このため、経営企画の経験者は自分がどちらの業務を担当してきたのか、応募先企業が求める経営企画はどちらの内容であるのか、などを考慮しつつ転職活動を進めていく必要があります。

経営企画のキャリアパスとは。大手企業経営企画への転職成功事例をご紹介!

実際に転職エージェントを活用して大手企業の経営企画に転職された方の事例を3つご紹介します。

■30代後半女性
子育てと両立しつつ英語力を活かせる企業に転職!
年収600万円→年収650万円
東証プライム サービス業界 IR・経営企画担当

東証グロース 建築・不動産業界 経営企画(管理職)

■40代後半男性
業界の将来不安が大きく、成長性のある業界でスキルを活かして貢献したいと思い転職!
年収800万円→年収800万円
東証プライム IT・通信業界 経理財務・経営企画担当 課長級

東証プライム サービス業界 経営企画スタッフ 課長級

■40代後半男性
出向先で管理部長をしていたが裁量・権限が少ないため、キャリアアップを図れるポジションに転職!」
年収850万円~年収860万円
東証プライム サービス業界 管理部門全般の管掌責任者

上場グループ IT・通信業界 統括本部(経営企画・財務) ※Mgr~部長候補”

まとめ

経営企画は企業経営に直結する業務であり、高い能力を求められるがゆえ、日々の業務につらさを覚えることも少なくありませんが、経営企画だからこそ実感できるやりがいの大きさはとても魅力的です。
しかし、経営企画の求人案件数は他のバックオフィス職種に比べて少なく、地域的・年齢的な偏りが見られるほか、守り・攻めのどちらの経営企画を求められているのかも判断しつつ転職活動しなくてはならないので、自力での転職活動は決して簡単ではありません。
そのようなときはバックオフィス部門に特化しており、経営企画への転職サポート実績も豊富な転職エージェントを利用すると、大手の経営企画も含めた転職を有利に進めやすくなります。